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がんになるって、どんなこと?

大学病院のがんセンター長が、子どもたちへの『がん教育』に目覚め、教員免許まで取得して伝えたいこととは?

がん教育を始めたのは、なぜ?②

がんについて がん教育について

なぜこのような状況が改善されないのでしょうか?

私は日本人の生活から「病」や「死」が遠ざけられてきたことが、その大きな原因の一つだと思っています。1961年に国民皆保険制度が確立されて以降、日本人の死亡場所は、自宅から病院へと大きく方向転換し、現在は大半の国民が病院で死を迎えるようになりました。

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戦後の日本社会は、それまで家族が対峙してきた「病」や「死」を、むしろ忌み嫌うものとして日常生活から遠ざけ、非日常のものとして、医療に委ねることを選択したのではないでしょうか。

病院で高度な医療が提供されるようになったことと引き換えに、人々は自宅で間近に家族の闘病や死を経験することがなくなり、いつのまにか、「人はいつか病み、そして死ぬ」という、ごく当たり前の事実すら受け入れられない国民性が形成されてしまったように思います。

現在の日本人にとっては、自分が健康であることが当然であり、がんのような死に至る病気は、突然襲いかかった災難でしかないのかもしれない、と言ったら、ちょっと言いすぎでしょうか?

初めてこのブログにいらした方は、ぜひ最初からお読み下さい。