「がん」になるって、どんなこと?

「がん」になるって、どんなこと?

大学病院のがん専門医による、がん教育活動の記録です。

【 6月2日(金)】神戸市立東落合中学校で授業しました。

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以前に事前うち合わせの様子をお伝えした、神戸市立東落合中学校で、中学3年生を対象にがん教育の授業と、その後に神戸市教育委員会の先生方を対象の研修会をしました。

この学校は、去年のがん教育モデル校であったため、今回の対象となった3年生も、なんと既に5時間!ものがん教育を受けている生徒たちです。

 

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 校長先生や教育委員会のご意向で、ぜひ最終的な纏めの授業をして欲しい、との事でしたので、授業内容はガイドラインの全項目を押さえ、更に心の問題まで発展させて話をさせて頂きました。

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武道場に4クラスの3年生を2クラスずつ分けて、2回同じ授業をしましたが、どちらの生徒たちも授業中にこちらをずっと凝視してくれました。眠っていたり、私語をする生徒が皆無で、授業をしていて、非常に張り合いのある生徒たちでした。

6時間目の授業は、地域の他の学校の先生や議員の方々なども参観されましたので、授業後は、皆さんと神戸の今後のがん教育の展開について、真摯な議論をすることができました。

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特に近隣中学の校長先生から,

『生徒ががん患者の場合はどうするのか?』という、非常に現実的な質問が出ましたが、私も正解を持っているわけではありません。

ただ、小児がん治療は、医師だけでなく、小児医療に精通した心理士や看護師、薬剤師など、多くのスタッフの支援が不可欠なほど難しいこと、しかしがん拠点病院ならば、小児がん治療に詳しい医療者がきっと居ると思うので、気軽に相談してみて欲しいこと、などお伝えしました。

モデル校での試験的な授業と、学習指導要領に則った一斉授業とは、似て非であることを痛感しました。こういった問題は、現場に責任を押しつけることなく、各都道府県で今後設置されるであろう、がん教育推進協議会などで、きちんと議論すべきだと思います。