「がん」になるって、どんなこと?

「がん」になるって、どんなこと?

大学病院のがん専門医による、がん教育活動の記録です。

【10月24日(火)】東京都養護教諭研究会で講演と助言をしました。

東京都養護教諭研修会で講演と助言をしました。

会場は渋谷の国立オリンピック記念青少年総合センター(旧オリンピック村)で、都心の超一等地に、信じられないような広大な施設があります。この時期に伺ったのは初めてですが、まるで軽井沢の秋みたいな雰囲気で、自然たっぷりの環境で深呼吸をしたらすごく気持ちが和みました。

f:id:doctor-teacher:20171025222117j:plain

f:id:doctor-teacher:20171025222144j:plain

東京都の養護教諭に対しては、今年7月26日に1000人ほどの大規模な講演をしましたが、今回はもっと具体的な研修です。参加者は都内の公立中学校、小学校の養護教諭で、100人から200人ずつ7つのテーマに分かれ、個別の事例発表とグループ討議、助言者の講義と講評、併せて3時間ほどの濃厚な研修が行われました。

f:id:doctor-teacher:20171025222947j:plain

私が担当させていただいたのは、もちろん「がん教育」のセッションです。事例は江東区のがん教育、喫煙防止教育でしたが、江戸川区立清新第一中学校養護教諭の中川先生の司会のもと、提案者の江東区立深川第三中学校養護教諭の前田先生から、実際に江東区で行われたがん教育と喫煙防止教育の授業の詳細な計画、内容、評価が提示され、その題材を元に6名のグループごとに分かれて、がん教育の現状の共有や課題の抽出などを行っていただきました。

f:id:doctor-teacher:20171025222722j:plain

まだまだ実際にがん教育を行っている学校は数えるほどでしたので、皆さん具体的なイメージは描きにくい様子でしたが、誰が何をどの時間にどうやって教えたらいいのかという基本的な議論や、外部講師の確保や児童への配慮といった実際的な問題についての意見効果や情報共有が活発に行われました。

その後の講義で、私からは、まず第一に、なぜ今、学校でがん教育を行わなければならないのか、養護教諭の先生が学校側にどうアプローチしたらいいのか、そしてどのように授業を進めていくべきかなど、具体的なイメージが湧くように意識してお話しました。皆さん真剣に聞いてくださいましたが、きっと現場では切実な問題が多発しているのだろうなと拝察いたしました。

研修が終了したあとも、参加者の先生方が列をなして質問や提案をしてくださったのですが、時間の制約があり十分な対応ができず大変申し訳ありませんでした。

研修後、前田先生・中川先生と一緒に、参加者の方々のアンケート結果を拝見しましたが、非常に多くのポジティブな評価を賜ったので、ひとまずホッとしました。しかしこの会場の先生方は、わざわざがん教育のセッションを選択してくださった先生方ですから、一般的な養護教諭よりも、ずっとがん教育への意識が高い先生方のはずです。そんな先生方の中でさえ、すでに課題は山積みだったわけですから、実際にがん教育を一斉展開するまでにはまだまだ非常に遠い道のりであると、再認識いたしました。

出来るだけ多くの先生方にご理解いただけるよう、もっともっと頑張りますので、今後もどうぞよろしくお願いいたします。