「がん」になるって、どんなこと?

「がん」になるって、どんなこと?

大学病院のがん専門医による、がん教育活動の記録です。

【11月28日(火)】第一回新宿区・中野区・杉並区がん教育連携会議を開催しました!

国民にきめ細やかな医療を提供するためには、地域の実情に応じた対応が不可欠ですかが、そのために国は医療圏を定め、国が決めた基本方針を各医療圏ごとに対応するように求めています。医療圏とは、都道府県が病床の整備を図るにあたって設定する地域的単位のことですが、一次医療圏は都道府県、三次医療圏は市区町村であり、その中間が二次医療圏と呼ばれます。二次医療圏は一定の面積や人口ごとに複数の市町村を一つの単位として、複数の市町村を一つの単位として認定されます (医療法第30条の4第2項)。

東京都には13の二次医療圏が認定されています。私の勤務する東京女子医大病院は東京都区西部二次医療圏(新宿区・中野区・杉並区)に属します。この二次医療圏は約68万世帯、人口が約119万人と、一つの政令指定都市並の規模ですが、東京女子医科大学、慶応大学、東京医科大学という3つの医科大学と、国際医療センター、JCHO東京新宿医療センター(旧厚生年金病院)、東京都保健医療公社大久保病院、東京警察病院などの大病院を中心に44病院と1428の一般診療所を有し、5752人もの医師が登録されています。都心にあることもあって、この地域は全国的にも医療資源が最も豊富な地域といえます。

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がん教育を行うにあたって、外部講師の確保が全国的な課題となっていますが、もし外部講師として医師を動員するなら、まずはこのような医師数の多い地域で動き始めるべきでしょう。今回、この地域のがん教育関係者にお集まりいただき、情報共有を図った上で今後の歩みをともにしたいと考え、「第一回新宿区・中野区・杉並区がん教育連携会議」を開催しました。

東京女子医大の会議室には、新宿・中野・杉並の各区の教育委員会、医師会、大学病院、市中病院のメンバーが集結してくださいました。また14年も前からがん教育を行ってこられた埼玉医科大学の儀賀先生にも、オブザーバとしてご参加いただきました。

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参加メンバーは以下の通りです。(敬称略)

新宿区教育委員会: 大川直樹(指導主事)
中野区教育委員会: 竹ノ内 勝(統括指導主事)
杉並区教育委員会:寺本英雄(統括指導主事)
新宿区医師会: 木下朋雄(在宅医療担当)
中野区医師会: 渡辺 仁(副会長、中野区教育委員)、宇野真二(副会長)
杉並区医師会: 甲田 潔(会長)、多村幸之進(学校保健担当理事)
国際医療センター: 徳原 真(緩和ケア科医長)
JCHO東京新宿メディカルセンター:赤倉功一郎(副院長)
東京医科大学: 土田明彦(院長)、田上 正(緩和医療部教授)
慶應大学: 高石官均(腫瘍センター長)
東京女子医大: 林 和彦(がんセンター長)、板橋道朗(消化器外科教授)
埼玉医科大学:儀賀 理暁(埼玉医科大学呼吸器外科准教授)

 

今回は第一回の会議ですから、自己紹介と情報共有が主たる目的でした。もっともこの二次医療圏では、かねてより緊密な医療連携が行われてきましたから、基本的には医者はすでに人間関係ができあがっています。教育委員会と医者の交流が始まったと言ったほうがいいかもしれません。

正直言うと、ご参加いただいた方々が、ががん教育にネガティブだったらどうしようとかなり危惧していたのですが、実際に会議が始まってみると、皆さん非常に意欲的な発言をしてくださったので、一気にムードが盛り上がりました。

誰が何をどの時間でどんな風に教えるのか、という基本的な命題が議論の中心でしたが、次回2月に第二回の会合を開くこと、そしてそれまでに具体的な方向性を決めて、来年度から本格的に活動することを参加者全員で確認しました。

今後の展開が非常に楽しみです!